ペットショップで見ていると「ワクチン○○回目接種済み」とか書いてあるんだけど、これってどういう意味?
犬には必ず受けなくちゃいけない「狂犬病ワクチン」と任意の「混合ワクチン」の2種類のワクチンがあるんだよ。
必ず受けなきゃいけないのもあるんだ!
狂犬病は発症したら命に関わるし、他の犬や人にも影響するからね。
混合ワクチンは任意だけど、ペットショップでは大体実施されているかな。
だからワクチン接種済みとか書いてあるんだね。
特に子犬は抗体ができにくいから複数回に分けて接種されることが多いよ。○○回目とか書いてあるのはその為だね。
なるほど、ワクチン接種は愛犬にも周りにも大事なことなんだね。
犬を飼っている以上は絶対に知っておかないといけないことの一つだよ。
今回はそのワクチン接種について話していこう!
ワクチン接種の理由
まとめ
- 犬を病気から守る抗体を作る
- 他の犬への感染を防ぐ
- 人への感染を防ぐ
- ペット施設が利用できない
人間も病院でワクチン接種を受けることができます。
インフルエンザや最近ではコロナウイルスのワクチン接種などがありましたね。
ワクチン接種を受けることによって体内の抗体を作り出し、感染してしまっても症状を軽減させる効果が期待できます。
犬も同様にワクチン接種により抗体を作ることで、さまざまな病気から身を守ることにつながります。
これらの病気の中には死に至るものや後遺症を残すものも複数あり、飼い犬自身の身を守るだけでなく、犬から犬または犬から人への感染を防ぐこともできます。
ドッグランやペットホテルなどのさまざまなペット施設ではワクチン接種証明の提示が条件になっていることも多く、もしワクチン接種を行なっていなければ、利用できない場合があります。
ワクチン接種は犬自身を守るためでもあり、周りの犬や家族を守ることにもなる為、非常に重要であると覚えておきましょう。
ワクチン接種の意味を理解して、忘れないようにしよう!
狂犬病ワクチン
まとめ
- 年1回の接種が義務化されている予防接種
- 狂犬病の致死率は100%
- 人を含む全ての哺乳類へ感染する怖い病気
まずは狂犬病のワクチン接種。
これは生後90日以上の全ての犬に年1回の接種が法律で義務付けられているワクチン接種になります。
狂犬病は非常に怖い病気の一つで、感染するとほぼ100%死に至る病気です。また、感染してからの効果的な治療法がないので、絶対防ぐべき病気であることを覚えておきましょう。
狂犬病の症状は極度の興奮状態や攻撃的行動の他、症状が進むと水や光、風、音に対する異常な反応を示し、その後、死に至ります。
狂犬病ウイルスを持った動物に噛まれたり、舐められたり、引っかかれたりすることによる傷口からのウイルス感染が主な感染経路となり、感染対象は犬を含む全ての哺乳類となります。
中には人間へも感染し、感染した人間の致死率もほぼ100%とされています。
日本国内では1957年の猫への感染を最後に感染は確認されていません。
日本は狂犬病清浄国と呼ばれている狂犬病が常在しない国に指定されており、他には台湾やシンガポール、ハワイ、イギリス、オーストラリアなどがあります。
一方、インドや中国、フィリピンなどの150以上の国・地域は狂犬病常在国となっており、渡航者を介した感染の可能性がゼロとはならないのが現状です。
ですが、狂犬病はワクチン接種で防げる病気でもあるので、毎年必ず狂犬病ワクチン接種は受けるようにしましょう。
狂犬病ワクチン接種の方法は2つ
・治体での接種:
接種時期は毎年4~6月頃。
登録が行なわれている家にワクチン接種の手紙が届き、会場と日時が記載されています。
・動物病での接種:
ワクチン接種は通年でいつでも可能。病院の指示に従って受けるようにしてください。
ワクチン接種が終わると、ワクチン接種証明となる「注射済票」が渡されるので、受け取ったら登録時に交付される「鑑札」と一緒に犬に着けるようにしましょう。ペット施設でのワクチン接種証明として使えます。
子犬の場合は狂犬病ワクチンを接種するまではお出かけができないよ。
混合ワクチン
まとめ
- コアワクチンとノンコアワクチンを組み合わせたワクチン
コアワクチン:できるだけ接種した方が良いワクチン
ノンコアワクチン:環境により接種した方が良いワクチン - 組み合わせによる2種~9種のワクチン
- 混合ワクチン接種は任意
混合ワクチンは複数のワクチンの組み合わせで接種するワクチンのことを言います。
致死率の高い病気を予防するためのコアワクチンと環境により接種した方が良いとされるノンコアワクチンの大きく2つのワクチンに分けられます。
種類 | 予防できる感染症 | 2種 | 3種 | 4種 | 5種 | 6種 | 7種 | 8種 | 9種 |
コアワクチン | 犬ジステンバー | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
犬パルボウイルス | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
アデノウイルスI型 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
アデノウイルスII型 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
ノンコアワクチン | バラインフルエンザ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
コロナウイルス | ● | ● | ● | ||||||
コペンハーゲニ | ● | ● | ● | ||||||
カニコーラ | ● | ● | ● | ||||||
ヘブドマディス | ● |
一般的に多く接種されているのがコアワクチンをカバーできる5種以上の6種、7種になります。
種類が多いほど多くの危険な病気から守ることができますが、犬によってはアレルギー症状が出たり、体調が悪くなる場合があるので、犬の体質や体調を獣医さんと相談して接種するようにしてください。
混合ワクチンも狂犬病ワクチンと同様に接種後にワクチン接種証明書が受け取れます。
また、ワクチン接種は1回受けたら終わりではなく、時間と共にワクチンによる免疫力は落ちていくため、定期的に接種する必要があります。
一般的に下表の接種間隔と言われていますが、ワクチンの種類と犬の体質などにもよるので病院と相談しながら接種するようにしてください。
・成犬時のワクチン接種間隔
狂犬病ワクチン | 混合ワクチン | |
コアワクチン | ノンコアワクチン | |
1年に1回 | 3年に1回 | 1年に1回 |
生まれたばかりの子犬の場合はうまく抗体が作られにくいので、複数回に渡ってワクチン接種を行ないます(2~3回)。また、体への負担が大きくなる為、狂犬病ワクチンと混合ワクチンを同時に受けることはできません。
・子犬時(初めて)のワクチン接種間隔
狂犬病ワクチン | 混合ワクチン | |
生後8ヶ月 | – | 1回目 |
1回目から約1ヶ月後 | – | 2回目 |
2回目から約1ヶ月後 | – | 3回目 |
3回目から約1ヶ月後 | 1回目(通算4回目) | – |
接種後は激しい運動は避けるようにして、最低1日は安静にするようにしてください。
体調に異変を感じた場合はワクチン接種を行なった病院に連絡を取り、指示に従うようにしましょう。
安心して暮らせるようにワクチン接種はしっかり受けよう!
最後に
思っていたより大事なんだね、ワクチン接種。
そうだね、安心して愛犬と生活するためにも、しっかりと接種するようにしないとね。
ドッグランでも遊ばせてあげたいしね。
ペット施設ではワクチン接種が必要になるからね。
ワクチン以外にも接種すべき薬とかもあるから、それはまた今度説明するよ。
ワクチンだけじゃなかったんだ。
犬にもかかりやすい病気があるからね。
心配したらキリがないけど、遺伝性のものとかも多いから病院と相談しながら進めるのが良いね。